広島カープ 粘って4連勝で2位浮上 大瀬良大地 vs. 今永 緊迫の投手戦 野村祐輔 好投 野間峻祥 劇的タイムリー

カープがやってくれました。すごい試合を2試合勝って、2位になりました。しかも首位・阪神と1ゲーム差。週末の大接戦を振り返ります。

7月15日(土)

土曜日のサプライズは、4番・セカンドの 菊池涼介 。プロ入り初の4番起用で2位DeNAに挑みます。

先発は昨シーズン、DeNA相手に4勝負けなしの 大瀬良大地 。この日もその相性のよさを存分に発揮します。1回。先頭打者をセカンドフライに打ち取り、続く2番・関根をたった2球で追い込むと、最後はコーナーを突いた変化球で空振り三振。

2アウトとして迎えるのは、打率3割5分7厘を誇る3番・宮崎。外角低めのストレートで2者連続三振。立ち上がりを3者凡退と、最高の滑り出しを見せます。

4回には1番・楠本に高めの変化球をとらえられますが、サード・上本崇司 がファインプレー。バックの助けもあり、大瀬良は5回までランナーを1人も許さない堂々のピッチングを見せます。

大瀬良を援護したい打線は、6回、2アウトから1番・上本がチェンジアップをとらえて、レフト前ヒット。さらに続く 野間峻祥が、デッドボールで出塁。

ツーアウト・2塁・1塁と先制のチャンスで、前の試合で3安打と復活の気配を見せる 秋山翔吾 。強い当たりでしたが、惜しくもセカンドの正面。DeNA先発・今永の前にここまでわずか2安打と緊迫した投手戦となります。

しかし、その裏、試合が動きます。この日、初めてのDeNAのヒットからノーアウト・ランナー3塁・1塁のピンチ。打席には9番・今永。初球でスクイズバント、はじめの1点をDeNAに奪われます。

その後は集中力を切らさず、しっかりと抑えた大瀬良。7回まで投げて、許したヒットは2本。すばらしいピッチングを披露しますが、この日も勝利投手の権利を得ることはできません。

しかし、大瀬良と同じく、くやしい思いを抱える 坂倉将吾が、9回にやってくれました。1アウト・ランナーなし。相手は、DeNAの守護神・山崎。151キロのストレートをしっかりととらえて、今シーズン第8号アーチ。大瀬良の負けを “女房役”の同点弾が消しました。

さらに連打などで満塁とし、一気に勝ち越しのチャンス。代打で送られたのは、カープに足かけ17年の 會澤翼 。打球は高く上がり、レフトへ。タッチアップで代走の 大盛穂 が俊足を飛ばし、ホームへ生還。ベテランの一振りで試合をひっくり返します。

最後は、矢崎拓也 がしっかりと3人で抑え、試合終了。接戦をみごと逆転勝利で制したカープ。DeNAとのゲーム差を0としました。

広島カープ 會澤翼 選手
「みんなが回してくれて、坂倉も劇的なホームランを打ってくれた。ここで決めなかったら男じゃないと打席に入りました。勝つ試合をファンのみなんに見せられるようチーム一丸となってがんばっていきます。ありがとうございました」

7月16日(日)

勝てば2位浮上となる16日(日)の試合。先発マウンドに上がったのは、今シーズン、いまだ無失点の 野村祐輔 。しかし、立ち上がりから2アウト・ランナー3塁・1塁とピンチを招きます。対するは、12日の阪神戦でホームランを放っている5番・ソト。ここは142キロのツーシームでショートゴロに…。序盤の窮地を切り抜けます。

一方、打線は2回、先頭は2試合連続で4番に起用の 菊池涼介 。甘く入った変化球をセンターへ運び、2塁へ。いつもと変わらぬチャンスメイクを見せます。

1アウト・ランナー3塁と先制のチャンスで、7月に入って、まだホームランがない6番・デビッドソン。「高い球を狙った結果、最高の結果になった」とスタンド中段に飛び込む2ランホームラン。デビッドソンの今シーズン第9号で先制に成功します。

投げては、野村が2回以降、バックの助けもありながらストライク先行のピッチングで5回まで無失点の好投。勝利投手の権利を得て、マウンドを好調リリーフ陣に託します。

6回は、ここ9試合、無失点の 栗林良吏 。しかし、2アウト・ランナー3塁・1塁と大ピンチを迎えると、甘く入った初球を楠本にフェンスまで運ばれ、1点差に迫られます。

さらに7回には、3番手の ターリー もタイムリーツーベースを打たれて、失点。試合を振り出しに戻されます。

カープ打線は、8回、2アウトで打席には1番・上本崇司 。打球は高く上がって外野へ。平凡な外野フライに倒れたかと思われましたが、オールスターにも出場予定のライト・関根がまさかのエラー。上本は、走塁を怠らず、きちんと2塁に進み、チャンスを広げます。

打席は、4試合連続でヒットを打っている2番・野間峻祥 。打球は2遊間を破り、センターへ。相手のミスを逃がさないソツのないプレーで勝ち越しに成功します。

しかし、このまま勝利とはいきません。9回、守護神の 矢崎拓也 が2アウトながら、サヨナラのランナーを背負い、迎えるのはハマの主砲・牧。フルカウントまで粘られます。9球目、最後はフォークで空振り三振に仕留め、ゲームセット。

DeNAとの2日連続の接戦を制したカープは、これで4連勝。2位に浮上し、首位阪神とのゲーム差を1としました。

広島カープ 野間峻祥 選手
「なんとか必死に食らいついていった」

― チームの雰囲気は?
「最高です。あしたも勝てるようにがんばっていきますので、また熱い声援、よろしくお願いします」

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