酷暑続く高校野球兵庫大会、記録員の「熱い夏」 選手に飲み物、うちわで風…熱中症対策にもきめ細やか

熱中症対策で袋に入れた氷を頭や腕に当てる舞子の選手たち=17日午後、姫路市ウインク(撮影・風斗雅博)

 酷暑の中、連日熱戦が続く全国高校野球選手権兵庫大会。今年からベンチに記録員が2人まで入れるようになり、ナインのサポートに汗を流している。暑さ対策や円滑なベンチワークのために導入された新制度は、戦力アップにも一役買っているようだ。

 17日、姫路市ウインク球場で神戸高専との3回戦に挑んだ関学。この夏は3年生の女子マネジャー2人が試合ごとに交互にベンチに入り、もう1枠には井上記録員が抜てきされた。

 努力家の内野手は選手としてのベンチ入りこそかなわなかったが、視野の広さを買われた。この日、スコアの記入は浜野マネジャーに任せ、選手に飲み物を配ったり、うちわであおいだり。「次、代打あるかも。準備しとけよ」。代打や継投策が強みのチームにあって「先を読み、仲間が普段通りの力を出せるように」と細やかに声をかける。

 浜野マネジャーも「スコアを書くと両手がふさがり、サポートに手が回らない。もう一人いるのは心強い」と感謝する。増えた枠も貴重な戦力。熱い夏を、それぞれの立場で支える。(長江優咲)

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