浸水被害の茨城・取手の双葉地区 高齢者サークル再始動へ 自治会館 9月にも利用可能に

友人との集まりで、「家でも体操を」と呼びかける小山勝代さん(左)=取手市双葉

6月の台風2号と梅雨前線の大雨により浸水被害に遭った茨城県取手市双葉地区で、自治会館を活動拠点にしてきた高齢者の各市民サークルが、本格的な活動再開を心待ちにしている。これまでの活動スペースが、被災者支援の拠点として転用されてきたためだ。9月にも会館でのサークル活動が再始動できる見通しとなり、体操サークルは「家でも体を動かして」などと、今夏を乗り切る体調管理の呼びかけに力が入る。

同地区は、団地誕生から50年以上が過ぎ、住民の高齢化が進む。一方で健康増進や住民交流としてのサークル活動が盛んに行われている。足を運びやすい地区の自治会館2階は、健康体操のほか、卓球やローンボールズなど12のサークルが活動拠点としてきた。

今回の大雨による地区の浸水被害で、会館が被災者支援活動の一大拠点に変わった。現在も「復興支援センター」が置かれ、住民の要望を行政につなぐ役割を担っている。会館2階は、支援活動に取り組むNPO法人の拠点となっていた。

現在、緊急対応を迫られる支援活動も一段落。従来通りの会館2階で、サークル活動が近々再開できる見込みとなってきた。

「いいとも」と「コスモス」の二つの体操サークルの代表を務める小山勝代さん(80)は、集まった友人たちの中で「(サークル活動が)再開した時に体が動くよう、家でも体を動かしてほしい」と、体操を続ける大切さを強調した。

これまでサークル活動は盛夏の猛暑を避け、8月中を夏休みとしてきた。小山さんらは9月から、再び集まれることを期待し、楽しみにしている。

自治会の中尾早苗会長は「サークル活動は大切な住民交流の場。また皆さんが集い、運動できるようにしていきたい」と話した。

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