ガチョウの「がっちゃん」懸命リハビリ中 神戸・王子動物園 脚の神経に異常、手作り歩行器で訓練

歩行器を使ってふれあい広場を散歩するガチョウのがっちゃん=神戸市灘区王子町3、王子動物園

 神戸市立王子動物園(神戸市灘区)で、脚を痛めたガチョウの「がっちゃん」が、職員手作りの歩行器でリハビリをしている。一時は立つのも難しかったが、今ではガラガラと歩行器の音を響かせながら散歩を満喫。今月に入って自力で歩く時間も増え、その懸命な姿を来園者らが優しく見守っている。

 2009年生まれのオスで、人間でいえば40代。人工飼育のためか人なつっこく、園内にある「ふれあい広場」の人気者だった。しかし、脚の神経の異常で約2年前から痛がるようになり、今年4月には10秒も立てない状態に陥った。

 マッサージなどで回復を図り、先月からは脚の筋力強化のため、職員の原野唯華さんが作った歩行器で訓練を開始。今では筋トレ用の砂袋(1.5キロ)もつけて、広場を楽しげに歩いている。同園は「今は歩行器を使ったり、使わなかったり。もうしばらく様子を見守りたい」としている。 (中西幸大)

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