実現すれば投資額1000億円近く ミネベアミツミ 千歳の半導体工場 拡張構想

電子部品メーカー大手のミネベアミツミが1000億円近くを投資し、千歳のアナログ半導体の工場を拡張する構想があると明らかにしました。

ミネベアミツミ 貝沼由久会長「うまくいけば2年。ないし3年の間にそういうこと(千歳事業所の拡張)を現実化していく」

ミネベアミツミの中核事業の1つがアナログ半導体。道内では、グループのミツミ電機が千歳で製造しています。電力を制御するパワー半導体が中心で、スマートフォンなどに使うリチウムイオン電池の保護ICは世界シェアの8割を占めていると言います。需要が伸びているこの半導体事業の売上高を、2025年に1000億円まで増やす計画です。2021年に買収した滋賀県の工場をフル稼働させた後、千歳事業所の隣に新たな工場を建てる構想があると言います。

ミネベアミツミ 貝沼由久会長「700億円~800億円くらい。数十億円単位から始めて徐々に増やしていくイメージ。もし仮に千歳の横に建物を建ててフルに埋めていくと800億円よりもっとかかる」

いま千歳では次世代半導体の国産化を目指すラピダスの進出に向けた取り組みが進んでいます。ラピダス進出に伴い、電力などのインフラが強化されれば恩恵を受けられますが、国や道にはアナログ半導体の分野にも積極的な支援を求めています。

ミネベアミツミ 貝沼由久会長「政府は今アナログ半導体ではなくて(ラピダスのような)ロジック半導体の方に思いっきりかじを切っている。ある意味日本にとって危険(リスク)なのではないか。ひとつ(の分野)に大きなウエイトをかけるとリスクが出る。このアナログ半導体業界にも同じような支援をしてほしい」

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