京都市のワクチンコールセンター委託業者、さらに1785万円過大請求

京都市役所

 京都市新型コロナウイルスワクチン接種のコールセンターの委託業者が約4千万円を過大請求していた問題で、市は18日、新たに1785万円の過大請求が判明したと明らかにした。オペレーターなどスタッフの総実働時間数を、過大に市へ報告していたことが分かった、という。市は同社に返還を求めていく。

 市は2021年2月から23年3月まで、ワクチンの予約受け付けや相談業務を「日本トータルテレマーケティング」(東京都)に委託していた。22年10月、市に「架空請求がある」との情報が寄せられ、同社は今年2月、昨年9月分の委託料約4060万円を返還していた。市はその後、他にも過大請求がなかったか調査していた。

 市がオペレーターなどスタッフの勤務記録を調べたところ、21年6月から22年8月の間、市が指示していた時間数と一致しない月があり、計6754時間分が過大に請求されていた、という。市によると、同一スタッフの勤務時間を二重に計上するケースもあった、という。

 市は「調査に対し資料を廃棄したと虚偽の説明をするなど不誠実、非協力的な対応だった」として、同社を13日付で1年間の入札参加停止にした。取材に対し、同社は「個別の事情について、現段階では答えられない」としている。

© 株式会社京都新聞社