【インド】2047年先進国入り、年平均7.6%の成長率必要[経済]

インド準備銀行(中央銀行)が17日に発表した報告書によると、インドは2047年までの先進国入りを目指す上で、今後25年にわたり年率7.6%の実質国内総生産(GDP)の成長が必要となる。現在の資本やインフラ、国民の保有する技能を考えると、達成は容易ではない可能性があるという。

準備銀の経済政策調査局に所属するハレンドラ・ベヘラ氏らが報告書を執筆した。報告書はインドが47/48年度(47年4月~48年3月)までに先進国になるためのロードマップを提供することが目的。モディ首相はインド独立75周年に当たる22年8月15日の演説で、47年までに先進国入りするという今後25年の目標を発表した。

インドが先進国入りするには、1人当たりGDPが現在の水準の8.8倍に増える必要がある。産業部門を強化して経済構造を再調整することも必要で、GDPに占める割合を現在の25.6%から35%へ引き上げることが求められる。農業とサービス業は、今後25年間でそれぞれ年率4.9%、13%の成長が必要だという。

経済構造の改革や、投資、物流、デジタル化に重点を置いた政策などが達成を支えることになる。有利な人口動態を有効活用するために若い労働力の技能を向上させ、将来の需要に対応できるよう備えることも重要だ。

インドの22/23年度のGDP成長率は7.2%だった。準備銀は23/24年度の成長率を6.5%と予想している。同銀は報告書は著者の見解で、同銀の見解を代表するものではないとしている。

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