城山公園(呉羽)通行止め続く富山市、土砂崩れなど33件 大雨1週間

川があふれ、冠水した道路=13日午前3時、富山市婦中町速星

  ●公設卸売市場青果棟が浸水

 12日夜から富山県内各地を襲い、南砺市で1人が犠牲になった大雨は19日で発生から1週間を迎える。被害は広範囲に及んでおり、自治体からは公共施設の浸水や雨漏りなど新たな被害の報告が続いている。

 富山市は18日、12日夜からの大雨による市内の被害をまとめ、土砂崩れやのり面の崩落が計33件確認された。公共施設で浸水が12件、雨漏りが6件発生した。城山(じょうやま)公園は土砂崩れの影響で、呉羽側と呉羽ハイツを結ぶ区間で通行止めが続いている。

 公園内の道路「城山スカイライン」沿いでは13日までの雨でのり面が崩れ、土砂で道がふさがり、市は通行止めとした。土砂の撤去は完了したが、再び崩れないようにするための対策が終わっていない。市は今週中に通行を再開できる見通しとしている。

 市道の土砂崩れやのり面崩壊は山田地域など旧町村部で多く確認された。

 公設地方卸売市場では青果棟が浸水した。近くの用水の水位が上がり、施設の排水機能が低下したとみられる。青果への被害はなかった。市は今回の被害を受け、同市場に土のうを用意した。市民芸術創造センターや富山ガラス工房、富山ガラス造形研究所なども浸水した。

 市の担当者は詳しい被害状況の公表が18日になったことについて、報告が随時上がってくる状況だったとし「広範囲に被害が出ており、集約に時間がかかった」と説明した。

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