珍光景!数十年に1度しか咲かない「笹の雪」開花 植物園職員が残念がる理由とは 姫路

数十年に1度しか咲かないという「笹の雪」=手柄山温室植物園

 数十年に1度しか咲かないとされる多肉植物「笹(ささ)の雪」が、兵庫県姫路市手柄の手柄山温室植物園で開花した。高さは約5メートルあり、細長い茎に黄色い小さな花が密集して咲く様子を、来園客は物珍しげに見上げている。

 めったに花が咲かないリュウゼツランの一種で、メキシコ原産。開花した株は、芽を出してから推定50年以上は経過しているという。

 6月に入り、株の中心部から茎がぐんぐんと伸び出した。茎にはつぼみが密集し、今月上旬、淡い黄色の花が下から上へ順に咲き始めた。花を付けた株は枯れてしまうのも特徴で、職員らは開花を喜びながらも残念がり、複雑な心境という。

 園内には3株が育ち、すぐそばの別の株も今夏に開花する見込み。同園の朝井健史副園長は「同じ年に2株が咲くことはめったにない。珍しい光景を楽しんでほしい」と話していた。

 見頃は7月下旬まで。午前9時~午後5時。入園料は高校生以上210円、6歳から中学生は100円、5歳以下は無料。金曜休園。手柄山温室植物園TEL079.296.4300 (森下陽介)

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