燃油高騰、岩手県民の暮らし直撃 補助金縮小、値上がり続く予想

ガソリン価格が高騰する中、給油所は経営努力を続けている=盛岡市月が丘

 岩手県内のガソリン価格が上昇を続け、県民の暮らしを直撃している。資源エネルギー庁によると、10日時点の県内のレギュラーガソリン平均価格(1リットル)は168円20銭で、2月初旬から6円30銭上昇。石油元売りへの政府補助金が段階的に縮小しているためで、石油情報センターは今後も値上がりは続くと予想する。市民は遠出に二の足を踏む状況。給油所や物流業界は消費者への影響を抑えようと工夫を凝らす。

 盛岡市月が丘のアポロ石油月が丘給油所(前沢淳支店長)は価格の状況に頭を抱える。販売部統括の近村繁さん(50)は「物価高に苦しむ利用客に安く提供したいが、経営は厳しさを増しており難しい」とこぼす。それでも「ガソリン代は生活に必要な出費」と少しでも利用客の負担減になればと、割引クーポンが発行される専用アプリを紹介するなど奮闘する。

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