驚き!水色アマガエル、自宅の畑で発見 黄緑色が交ざる超希少例 兵庫・小野の小3生

水色に黄緑色が交ざるニホンアマガエル=小野市新部町

 背中が水色で黄緑色が交ざるニホンアマガエルを、河合小学校3年の山田樹希(じゅき)君(9)=兵庫県小野市=が見つけ、自宅で大切に育てている。遺伝子の突然変異で生まれたとみられる。専門家によると、背中が水色の発見報告例は年1、2件しかなく、黄緑色が交ざる例はさらに珍しいという。(坂本 勝)

 山田君は12日朝の登校前、自宅裏の畑で、見たことのない色をしたカエルを見つけ、網で捕まえた。畑では、おじいさんがスイカなどを育てており、野菜を食べる虫を捕まえると褒めてもらえる。山田君は畑で生き物を探すのが日課になっている。

 「カエルの色がおかしい。ちょっと衝撃的だった」と山田君。逃がしてあげたかったが、珍しいカエルかもしれないと思い直し、飼育ケースに入れて様子を見ることにした。北はりま消防本部に勤める父親の将希(まさき)さん(35)とインターネットなどで調べ、カエルは生きた餌を食べると知り、クモを捕まえては与えている。

 カエルは体長3センチ程度。顔や頭部からお尻にかけての背中、太もも部分に鮮やかな水色が広がっている。一方で、背中の中央部分を中心に、アマガエルでは普通に見られる黄緑色が残る。

 県立人と自然の博物館(同県三田市)の太田英利研究部長(63)は、撮影された画像を見て「アマガエルの皮膚は通常、青や黄の色素が混ざって緑に見える。青い皮膚は黄の色素がもともとないと考えられる」と解説。「受精卵の発生初期に細胞の中で、黄の色素をつくる遺伝子が現れるものと、その遺伝子が現れないものが生じたいわゆるモザイク個体。全身が青い変異個体よりもさらに珍しいでしょう」と話した。

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