寒河江市教委・学校再編、軌道修正の方向 中学統合先延ばし、小学1から2校化

 寒河江市内の小中学校を再編する学校施設整備計画の改定を巡り、市教育委員会が、中学校の統合時期や小学校の配置に関し、有識者会議などでの説明内容から軌道修正する方向で調整していることが19日、関係者への取材で分かった。中学校3校を1校とする時期を当初の2028年度から先延ばしするほか、小学校のうち5校を1校にする当初方針から、5校を2校にする案が浮上している。

 市教委は、22年3月策定の現計画に対する市民の指摘などを踏まえ、中学校の2校化、5小学校の一括統合といった新たな提案を追加していた。20日に開かれる市議会議員懇談会に調整内容を提示するとみられている。

 関係者によると、現計画は統合中学校の用地選定を22年度と予定していた。地域説明会や外部有識者会議の意見などに基づく改定作業などにより、スケジュールが2年ほど遅れ、統合時期自体を変更する見通しとなっている。

 小学校については、9校のうち5校の段階的な統合や一括統合の方向性を提示していた。浮上した5校の2校化案に関しては、西部地区から学校がなくなることを問題視する意見があり、西部地区にも小学校を整備する考えが盛り込まれそうだ。

 市教委は有識者会議での議論やパブリックコメント(意見募集)、地域説明会などを実施して今年11月に最終案をまとめ、12月中の改定を目指している。

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