酒田・パイレーツビル跡地、171室のホテル建設 東京のサンフロンティアホテルマネジメント

「酒田市を元気にしたい」と話すサンフロンティアホテルマネジメントの堀口智顕社長(中央)と加藤聡酒田商工会議所会頭(左)、丸山至酒田市長(右)=酒田市の酒田産業会館

 ホテルの開発と運営を手掛ける、サンフロンティアホテルマネジメント(東京都、堀口智顕社長)は19日、酒田市の酒田産業会館で記者会見を開き、同市中町3丁目のパイレーツビル跡地に10階建てのホテルを建設すると発表した。171室を備え、ビジネス客だけでなく観光向けのアッパーミドルクラスホテルで、同社は東北・北海道初進出。来年1月ごろの着工、2025年9月の開業を目指す。

 同社などによると、パイレーツビルの跡地は敷地面積約2500平方メートル。客室面積約15.5平方メートルのシングルのほか、ツイン、ダブル、30平方メートル超の部屋も設ける。想定料金はシングル1泊9千円程度からで、地元産食材を使った朝食も提供する予定。駐車場も整備し、地元雇用は70~80人程度になる見通しだ。ビジネスホテルより比較的上質なサービスを提供するクラスのホテルとなる。

 会見には、堀口社長と丸山至酒田市長、加藤聡酒田商工会議所会頭が出席した。同社は昨年末から東北・北海道地区でホテル事業の展開を計画し、各地の候補地の中からパイレーツビル跡地が決まった。同社の親会社サンフロンティア不動産(東京都)の会長を務める堀口社長と加藤会頭が、戦後を代表する経営者・故稲盛和夫氏による経営者の勉強会「盛和塾」で20年ほど前から親交があった縁もあり、進出に向けた話がまとまったという。

 丸山市長は「全国展開する企業の視点で、アドバイスをいただき、市の可能性がもっと花開く展開を期待している」と述べ、加藤会頭は「にぎわいが創出され、人的交流が一層進むことを願う」と話した。堀口社長は「酒田市を元気にしたい。力の限り頑張る」と語った。同社はこの日、交流人口の創出や中心市街地活性化に向け、酒田市と連携協定も結んだ。

ホテル整備が計画されているパイレーツビル跡地=酒田市中町3丁目

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