ウクライナのクラブが「ボクシング統一王者」と1年契約締結

写真:ボクサーがサッカー選手としてプロ契約! ©Getty Images

ウクライナ1部のFCポリシア・ジトーミルというクラブが、ボクシングのWBA、WBO、IBF世界ヘビー級統一チャンピオンであるオレクサンドル・ウシクとサッカー選手として1年契約を結んだことをクラブ公式サイトで明らかにした。ウシクは背番号17のユニフォームを着用するという。

ウクライナ出身のウシクは、アマチュアボクサー時代にロンドンオリンピックのヘビー級で金メダルを獲得するなどの実績を残し、2013年にプロボクサーに転向。2018年にはWBA、WBC、IBF、WBOの世界クルーザー級統一戦に勝利して4団体統一王者となり、ヘビー級転向後にもWBA、IBF、WBO、IBO王座を獲得するなど、これまでに20戦20勝(13KO)無敗の成績を残している。

祖国がロシアの侵攻を受けた2022年3月には、翌月に行われる予定だったタイトルマッチを保留してウクライナ軍に入隊し、キエフの領土防衛の任務にあたった。

一方で、昨年には同じFCポリシアの一員として親善試合に出場したこともあり、198センチの巨体を生かしたパワフルなポストプレーや豪快なドリブルなどを披露していた。

FCポリシアのゲンナディ・ブトケヴィッチ会長は、ウシクについて次のように評している。

「私は彼のことを尊敬しており、誇りに思っている。トレーニングに対する真摯な姿勢は、チームの選手たちにとって素晴らしい模範となるだろう」

ブトケヴィッチ会長によると、ウシクは幼少の頃から大のサッカー好きで、そのことが今回の契約に結びついたという。

「サッカーへの愛が私たちの関係を結びつけることになった。大好きなサッカーの試合に出るという彼の幼少期の夢は実現するだろう」

格闘家のサッカー挑戦としては、過去にクロアチアのK-1戦士であるミルコ・クロコップが母国のツィバリア・ヴィンコヴツィというクラブと契約を結び、FWとして試合に出場したことがある。

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