北大東レーダー配備 村長「安心して暮らす環境整備できる」 村独自の説明会検討も 沖縄

 20日行われた自衛隊の移動式警戒管制レーダー配備に向けた検討状況の説明会終了後、取材に応じた北大東村の宮城光正村長は「周辺諸国の艦船等が太平洋上で訓練をしており、村民も不安を感じながら生活している。自衛隊を配備することで村民も安心して暮らす環境整備ができる」と配備に理解を示した。

 一方、説明会参加者から住民説明が遅れたとの指摘に対しては「大変申し訳ない」とおわびした。ただ、村議会が誘致決議を全会一致で可決したことに触れ「住民を無視したものではない」と強調した。今後、配備検討の経緯などを説明する村独自の説明会開催を検討する考えを示した。

 レーダー部隊配備に対する自身の考えも示し「太平洋地域が空白地域ということ自体が逆に言うとおかしいんじゃないか。ちゃんと情報収集できる態勢を早めにとるべきだったのではないか」と語った。

 災害時の復旧のほか、自衛隊が担う急患搬送も沖縄本島の部隊との連携がスムーズにいくことで時間短縮も可能になると期待した。

 自衛隊配備による防衛省の補助金活用については「計画は全くない。(配備されれば)検討して(補助メニューを)変えるものが出る可能性もある」と述べるにとどめた。

 (知念征尚)

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