市民病院の存続訴えた長谷川氏、民意の受け皿目指すも支持広がらず 兵庫・三田市長選

落選の報を受け、支援者と言葉を交わす長谷川美樹氏=三田市中町

 前回市長選に続く落選の知らせを受け、長谷川美樹氏(72)は「支援者の方々のおかげでここまでやってこられた」と感謝の言葉を述べた。

 今回は支える側にいるはずだった。ただ、当初応援していた田村氏が市民病院を今の場所に残すことを公約にしないと立場を変え、急きょ白羽の矢が立った。時間はなかったが「共産党市議時代の11年間を含め、誰よりも市民の声を聞いてきた」と自負。現市政は国や県の言いなりになっていると批判を強めた。

 市議時代から再編統合問題に関わり、是非を問う住民投票の実施を求める署名活動にも携わった。必要数の4倍近い署名数を集めながらも議会で否決され、宙に浮いた民意の受け皿を目指したが、伸びなかった。

 一方、白紙撤回を掲げた田村氏の当選に「市民病院存続への活動の新たな戦いが始まる」と期待を込めた。(尾仲由莉)

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