シバ漬けでカニやメバルを捕獲 魚の行方にわくわく、京大舞鶴水産実験所 

益田所長(左)の説明を聞きながら、水槽に入れたメバルが広葉樹と針葉樹の魚礁のどちらに泳いでいくかを考える小学生ら(舞鶴市長浜・京都大舞鶴水産実験所)

 京都大舞鶴水産実験所(京都府舞鶴市)で7月22日、しばった木の枝を沈めて魚礁にする「柴(しば)漬け」を体験するイベントがあった。子どもたちが集まった魚を観察して生態を楽しく学んだ。

 同所が所属する京大フィールド科学教育研究センターとイオン環境財団(千葉市)による里山里海の連携事業の一環。舞鶴市や福知山市などから小学生と保護者約30人が参加した。4月には針葉樹と広葉樹の柴を作製し、実験所から舞鶴湾に沈めていた。

 この日、子どもたちは柴を海から引き揚げ、現れた魚やカニに歓声を上げた。教室では針葉樹と広葉樹の柴が両端に置かれた水槽に、取れたばかりのメバルやキジハタなどを真ん中から泳がせた。子どもたちは益田玲爾所長から魚の特徴や行動の説明を聞き、どちらの魚礁に泳いでいくかを予想。魚の行方をわくわくしながら見つめた。

 与謝野町の市場小5年の男児(10)は「魚は人間のように意思があるようで面白かった」と話した。

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