北朝鮮、深夜に弾道ミサイル2発 飛行4百キロ、EEZ外落下

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(朝鮮中央通信=共同)

 【ソウル共同】韓国軍合同参謀本部は25日、北朝鮮が24日午後11時55分(日本時間同)ごろから25日午前0時ごろ、平壌付近から日本海上に短距離弾道ミサイル2発を発射したと発表した。それぞれ約400キロ飛行したとしている。日本政府によると、日本の排他的経済水域(EEZ)の外に落下した。航空機や船舶への被害の情報はない。

 北朝鮮は朝鮮戦争(1950~53年)の休戦協定締結から70年となる27日を前に示威行動を強めている。米国務省のミラー報道官は記者会見で、北朝鮮による弾道ミサイル発射は「複数の国連安全保障理事会決議への違反だ」と非難し「緊張を高める行動の自制を求める」と訴えた。

 北朝鮮は米韓の抑止力強化の動きに反発している。18~21日に核ミサイル搭載可能な米軍の戦略原子力潜水艦が約40年ぶりに韓国南部釜山に寄港。24日は核を搭載しない米原潜が韓国南部の済州島に入港していた。

 日本の防衛省によると、1発目は約350キロ、2発目は約400キロ飛行し、最高高度はいずれも約100キロ。日本政府は北京の大使館ルートで北朝鮮に抗議した。

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