【ベトナム】インドのコメ輸出禁止、越産米の絶好機に[農水]

インド政府がコメの一部品種の輸出を禁止したことを受け、ベトナムのコメ輸出業者が値上げや長期契約締結の好機を迎えている。VNエクスプレスが23日、専門家の見解として伝えた。

コメ農業を専門とする経済学者、ボー・トン・スアン教授は、2023年後半は絶好機であり、コメ輸出額は劇的に増加することが期待できると述べた。1~6月の平均輸出価格は前年同期比11%増の1トン当たり539米ドル(約7万6,300円)だったが、インドの禁輸後は600米ドルまで上昇し、高品質種では700米ドルに達する可能性がある。

インド政府は20日から、国内供給分を確保し、価格の上昇を回避するために非バスマティ白米の輸出を禁止した。スアン氏は、世界のコメ市場におけるインドのシェアが大きいため、インド産コメが供給されない分の穴埋めは容易できないと指摘。ベトナムやタイが新たな調達先になると説明した。

南部カントー市のコメ輸出企業では、7月の受注が前月比20%、前年同月比30%それぞれ増加した。インドの禁輸が報じられて以降、長期契約の引き合いが相次いでいるという。同社の1~6月の輸出価格は前年同期から22%増加したが、禁輸後は伸び率が30~40%になると予想している。

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