水難事故遭った際、力抜いて「背浮き」を 児童が着衣水泳で命守る行動学ぶ

体操服を着た状態で「背浮き」に挑戦する児童たち(向日市物集女町)

 京都府向日市の第2向陽小(物集女町)で、5、6年生が、着衣水泳に取り組んだ。水の事故の多い季節を迎え、命を守る行動を学んだ。

 2017年、当時のPTA会長だった救急救命士で水難学会指導員の幸山直史さんが、学校に働きかけて始まった。毎年、水泳学習の締めくくりとして行っている。

 児童たちは体操服を着たままプールに入り、「服を着ていると、すごく動きにくい」と体感。水難事故に遭った際は、いったん沈んでから、水面に平行に、体の力を抜いてあおむけに浮く「背浮き」をして、救助を待つことを学んだ。また、溺れている人を見た時は、飛び込まず、119番通報をして、浮具になるペットボトルやランリックを投げ入れることを覚えた。

 本年度、同小に学校運営協議会が設置されたのを機に、幸山さんは保護者や地域住民に、児童の見守りなどに協力する「安全ボランティア」への参加を呼びかけている。この日は、要請に応えたフィットネスジムピノス洛西口(寺戸町)の指導員2人も児童たちに教えた。

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