“ふざけてる” 育児中の妻たちは反発 先輩パパから妊婦へ「妻にしてもらってうれしかったこと」1位家事・2位育児・3位マッサージ 広島・尾道

広島県尾道市が、妊娠中の女性に配っていたチラシに不適切な表現があったとして、市が配布を中止しました。

風光明媚な港町・尾道市。ここで今、1枚のチラシを巡って騒動が起きています。

尾道市が作成したチラシ「先輩パパからあなたへ」です。子どもの生後4か月検診を受けた父親に行ったアンケートを基に、「妻にしてもらってうれしかったこと」として、「1位 家事」「2位 育児」「3位 マッサージ」を挙げていました。

また、「妻のこういう態度が嫌だった」という項目では、「赤ちゃんの世話で忙しく、家事ができていない」などと書いていました。

SNSでは「産後の妻の辛さを理解していない」「何のために作成したのか」などと批判する投稿が相次ぎました。

育児中の尾道市民たち
「家事とか育児とかマッサージとかふざけている。お母さん絶対がんばるじゃないですか。絶対がんばるのに、これほとんど、だんなさんに『俺のためにこれしてほしい』みたいな。ありえないですよね。(自分は)すぐ捨てました」

「(子どもが)生まれてからすぐには男の人って変わらない感じがするので、生まれる前からもうちょっと勉強して、気にしてくれたらいいのにってすごく思います」

― 産後、すぐに家事は?
「できないですね。それはもう無理です。いつも通りには絶対できないので、家事は必ず分担といいますか。子どもが生まれたら絶対、分担」

尾道市には25日午後2時までに苦情のメールや電話が166件寄せられたということです。

チラシは2018年度から、尾道市に住む妊娠中の女性を対象に、年間およそ600枚配布されていましたが、同様に配っていたチラシ「パパになるあなたへ」と合わせ、配布中止となりました。

尾道市 健康推進課 高橋彰 課長
「性別により役割を固定化する、固定的にとらえるような意識を助長する表現内容があったということで、不快な思いをさせてしまったと思います。たいへん申し訳ないと思っております」

尾道市では、「新しく配布する資料はこれから検討していく」としています。

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