「粉々に切り刻んで捨てたる」 精神的に支配し同居強いた女性脅す 容疑で男追送検

滋賀県警大津北署

 女性3人を精神的に支配して同居を強い、暴行や脅迫をしたとされる事件で、滋賀県警大津北署は25日、大津市、設備業の男(44)=傷害罪などで起訴=を追送検し、3人に対する傷害容疑など6件を裏付けて、捜査を終結したと発表した。

 追送検容疑は今年2~5月、自宅や車内で、同居していた女性(27)の左太ももにはさみを複数回突き刺す重傷を負わせたり、「粉々に切り刻んで捨てたるから」と脅したりした疑い。

 同署によると、この女性は3月から容疑者と同居を始めたが、暴行や脅迫を受けるなどし、5月、同署に被害申告した。警察官が容疑者宅を訪れた際、36歳の女性と37歳の女性が同居しているのが判明。2人は容疑者から「親に危害を加える」と脅されるなどして、10年以上にわたり同居を強いられていたとみられる。

 30代の女性のうち1人が、暴行や脅迫の様子をスマートフォンのアプリで録音していたという。

 容疑者は5~6月、傷害や脅迫容疑で計3回逮捕されていた。被害者について、「家族から切り離して、自分好みに支配してきたのにうそをつかれた」「他の男に話しかけたり挑戦的なスカートを履いたりしたのが気に入らなかった」などと話しているという。

© 株式会社京都新聞社