諫早大水害から66年 花火で犠牲者追悼 万灯川まつり

水害犠牲者を追悼した諫早万灯川まつり。万灯の温かな光と花火が本明川一帯を彩った=25日午後8時45分、諫早市内

 記録的豪雨で長崎県諫早市中心部を流れる本明川などが氾濫し、計630人の死者・行方不明者を出した1957年7月の諫早大水害から66年となった25日夜、市役所近くの本明川河川敷一帯で「諫早万灯川まつり」(市など主催)が開かれた。約2万個の万灯の明かりと約2千発の花火で犠牲者を追悼した。
 新型コロナウイルス感染症の影響で昨年までは規模縮小が続いたが、今年は4年ぶりにコロナ禍前の実施形態に戻った。
 午後8時に始まった式典では鐘やサイレンに合わせて、大久保潔重市長ら参列者、市民が黙とう。裏山橋-諫早橋間約1.7キロの河川敷に市民ボランティアらが並べた万灯に鎮魂の明かりがともされ、このうち約2千個が本明川に流された。
 式典で大久保市長は「自然災害が全国で頻発しており、市民一人一人が日ごろから防災意識を持ち続けることが重要。これからも安心、安全なまちづくりを進めていきたい」と述べた。

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