神戸・王子動物園に待望の雄コアラ いぶきとイツキが仲間入り 名前は似てるけど…顔や性格は全く違う2頭

王子動物園に仲間入りしたいぶき=神戸市灘区王子町3

 神戸市灘区の市立王子動物園に、待望の雄のコアラ2頭が仲間入りした。いぶき(2歳)とイツキ(3歳)。名前は似ているけれど、顔や性格は全く違う2頭。同園の学芸員でコアラ担当の佐藤公俊さん(57)は「2頭は、これまで暮らしていた『ふるさと』のファンが神戸まで会いに来るほど人気。それぞれのしぐさや食べ方の違いなど、様子を観察してみてほしい」とPRする。

 同園によると、2頭は他に飼育する雌4頭と同じ北方系コアラで、6月に繁殖のためにやってきた。同園では、飼育していた雄2頭のうち、1頭が引っ越し、もう1頭が亡くなったことで、約1年半の間、雄不在の状態が続いていた。

 いぶきは名古屋市の東山動植物園から、イツキは鹿児島市の平川動物公園からやってきた。ともに、ふるさとの動物園で使っていた名前を王子動物園でも使用するという。

 2頭の性格について、佐藤さんは「いぶきは体重測定を暴れて拒むほど、やんちゃ。一方、イツキは何事にも動じず、どっしりと構える貫禄がある」と分析。顔立ちについては「いぶきはつぶらな瞳で、イツキはいぶきよりも目が大きい」と説明する。

 今後は、雌4頭との相性を探り、雌の発情機会が比較的多い春と秋を中心に繁殖を試みるという。(安藤真子)

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