慶大、JR東と共同研究 日本一観光案内所整備で山形市

「日本一の観光案内所」実現に向けた研究に関し、覚書を交わした、左から本郷栄JR東日本山形統括センター所長、玉村雅敏慶大総合政策学部教授、佐藤孝弘山形市長=山形市役所

 山形市は26日、JR山形駅東口周辺への「日本一の観光案内所」整備に向け、慶応大SFC(湘南藤沢キャンパス)研究所、JR東日本と共同研究に取り組むと発表した。市職員やJR社員が連携し、「日本一」のコンセプトを明確化し、年度内をめどに整備基本構想の素案をまとめる。

 駅内に設ける「共創ラボ」を拠点に、来月から月1回程度、慶応大の教員らの助言を受けながら、先行事例の調査や地域課題の整理、新たな観光資源の掘り起こし、体験型観光商品の企画などに取り組む。地元事業者や慶大の学生らも交えて検討を重ねる。

 市役所で研究に関する覚書の締結式が行われ、佐藤孝弘市長が「駅前は市、県の顔となる場所。観光客と多様な観光コンテンツの結節点をつくる」とあいさつした。慶大総合政策学部の玉村雅敏教授は「力を合わせて試行錯誤を繰り返し、地域のために役立つ『実学』を繰り広げる」、JRの本郷栄山形統括センター所長は「魅力ある地域づくりにつながる議論を重ねたい」と意気込んだ。

 市は県都の玄関口である山形駅東口の活性化に向け、2000年に閉店した旧山形ビブレ跡地(香澄町1丁目)への観光案内所整備を目指し、地権者との調整を進めている。

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