長崎・松山の競技場存続求め「守る会」 90人連名の要望書提出

平和公園の陸上競技場の現地存続を求める要望書を提出した守る会のメンバー=長崎市役所

 長崎市が平和公園スポーツ施設(松山町)の再配置に関する「再検討部会」を来月設置するのを前に、市民団体「市営松山平和運動公園を守る会」(佐藤悟会長)は26日、陸上競技場の現地存続を求める市民ら有志約90人連名の要望書を、市に提出した。
 平和公園は、県が整備を進める長崎南北幹線道路のルート上にあり、一部施設の配置を換える必要がある。市は市民総合プールを競技場部分に移す方針だったが、競技場関係者の反発を受け、再検討部会を設置して議論を続ける。
 要望書は守る会が取りまとめ、被爆者団体や女性団体の代表、陸上競技関係者らが名を連ねた。競技場にプールを移転すると、中高陸上部の練習場所がなくなったり、死角が増えて犯罪の危険が高まったりすると主張。加えて長崎原爆の爆心地に近い競技場は「数多くの爆死者の遺骨が眠っているとみられる」として、「平和の発信という大切な役割を担っており、現地存続を実現してほしい」と求めた。

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