定額タクシー乗り放題サービス「タク放題」実証実験検証結果を報告 静岡市

2022年、静岡市の一部地域で実証実験を開始した、定額でのタクシー乗り放題サービス“タク放題”。1年を通して行った検証結果が27日 報告されました。

2022年、市内のタクシー会社が連携して検証を開始した、タクシーの定額乗り放題サービス、『タク放題』。静岡市のタクシー会社などで構成する「静岡TaaS」が2022年の7月から1年間にわたり実証実験として市民に展開し、現在は、サービスを終了しています。タク放題は月額制で、65歳以上が8000円、65歳未満は10000円を支払えば、静岡市葵区の繁華街を中心とする半径およそ3キロのエリアで平日午前10時から午後5時までの間、タクシーが乗り放題となるサービスです。タクシーの稼働率上昇や、高齢者の免許返納後の移動手段として、さまざまな方面から期待が寄せられていました。

27日、静岡市で開かれた報告会では、2022年7月からの1年間での利用実績や実施効果などが報告されました。静岡TaaSによりますと検証期間中の継続利用者は約50人で、そのほとんどが60歳以上の高齢者でした。また、利用者を対象に行ったアンケートによりますと、利用目的の大半を占めたのが通院や買い物などの日常利用。高齢者のタクシー利用増加には、一定の効果があった一方で、サブスクサービスを継続するための利益をあげることには苦戦したといいます。収穫と課題の両方があった「タク放題」。静岡TaaSの清野吉光 代表理事は今後の展望をこう話します。

(静岡TaaS 清野吉光 代表理事)

「世の中になかなかないサービス。旅行業という仕組みを使って1年間やれたのはありがたかった」「いろいろな教訓があるので、ぜひこれからのサービスに活かしていきたい」

静岡TaaSはこの先、よりターゲットを絞ったうえで、新たなサービスを検討していくということです。

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