近年のバルセロナで「移籍金ほどの成果が全く出なかった」大型補強選手たち

世界最大のクラブの一つであるバルセロナは、経営難になっても毎年のように大きな補強を行い続ける能力を持っている。

今回は『Planet Football』から「移籍金ほどの価値がなかったバルセロナの大型補強選手」をご紹介する。

フィリペ・コウチーニョ

バルセロナ所属:2018~2022

移籍金:1億3500万ユーロ(およそ210.37億円)

あまりにも高額な移籍金を支払ったといえるフィリペ・コウチーニョ。ネイマールの売却によって大きな収益を得たバルセロナは、彼を1億3500万ユーロ(およそ220.67億円)ものお金を投資して獲得した。

公平を期すために言えばリヴァプールでの彼はそれほどの価値を感じさせるような選手であったが、バルセロナの4-3-3には決してフィットしなかった。イニエスタの穴もネイマールの穴も埋められなかった。

アントワーヌ・グリーズマン

バルセロナ所属:2019~2022

放出時の移籍金:1億2000万ユーロ(およそ187億円)

そしてフィリペ・コウチーニョと同じように巨額の移籍金を費やして獲得したのがアントワーヌ・グリーズマン。2018年夏にはバルセロナへの移籍が噂されながらも自身のSNSでの動画でアトレティコ・マドリー残留を発表したのだが、結局1年後に移籍するという不思議な状況だった。

そして本来セカンドストライカーである彼は4-3-3の3トップに全くフィットせず、アトレティコ・マドリーで見せていた素晴らしいプレーを再現することはなかった。

アンドレ・ゴメス

バルセロナ所属:2016~2019

移籍金:5500万ユーロ(およそ85.71億円)

2016年にバレンシアから獲得されたポルトガル代表ミッドフィルダー。基本額が3500万ユーロ、さらにボーナスとして2000万ユーロが追加されるという凄まじい契約だった。

看板となるような大型補強だったが、アンドレ・ゴメス自身はバルセロナに全く馴染むことができず精神的なストレスでパフォーマンスを崩し、2年後にはエヴァートンに貸し出されることになった。

アレクサンダル・フレブ

バルセロナ所属:2008~2012

移籍金:1700万ユーロ(およそ26.49億円)

2008年にアーセナルから加入したベラルーシ代表のウインガー。ドイツ・ブンデスリーガとプレミアリーグで切れのあるプレーを見せたドリブラーは、ジョゼップ・グアルディオラ監督が就任初年度で獲得した選手の1人だ。

チームはそのシーズンに三冠を達成したが、中盤の序列に入り込むことができず。スペインのプレースタイルや生活、言語などに馴染まなかったと言われており、バルセロナではほとんど活躍できずに終わった。

アルダ・トゥラン

バルセロナ所属:2015~2020

移籍金:4100万ユーロ(およそ63.89億円)

アトレティコ・マドリーで長く活躍を見せたトルコ出身のドリブラー。リーガで非常に豊かな実績を持っており、アトレティコでは優勝にも貢献していた。移籍金も3400万ユーロに700万ユーロのボーナスが加えられる大型取引だった。

しかしルイス・エンリケ監督が率いた当時のバルセロナでは難しかった。補強禁止処分で半年間に渡って出場できなかった上、プレーが可能になったあとも重要な役割を任せられることはなかった。

アレックス・ソング

バルセロナ所属:2012~2016

移籍金:1900万ユーロ(およそ29.61億円)

2012年にアーセナルから加入したカメルーン代表選手。当時はパトリック・ヴィエラに最も近い存在と言われた万能プレーヤーであったが、バルセロナではより深い位置でのプレーを求められ、しかもセルヒオ・ブスケツやハビエル・マスケラーノと完全にポジションが被ってしまった。

与えられたチャンスで好印象を残すことができなかった彼であるが、ガンから復帰したエリック・アビダルがカルレス・プジョルからトロフィーを受け取る際、自分が呼ばれているのだと勘違いして無視される場面で大きな話題を集めた。

ドミトロ・チグリンスキー

バルセロナ所属:2009~2010

移籍金:2500万ユーロ(およそ38.96億円)

UEFAカップで大躍進を遂げたシャフタール・ドネツクの中心的ディフェンダーとして活躍したチグリンスキー。大柄で、スピードがあり、そして攻撃面でも貢献できるというパーフェクトな存在だと評価された。

ただバルセロナに加入したあとは全くといっていいほどその能力を発揮できず、怪我にも苦しんだ。わずか1年でチームを離れることになり、シャフタール・ドネツクに戻っている。

アレン・ハリロビッチ

バルセロナ所属:2014~2016

移籍金:500万ユーロ(およそ7.79億円)

ディナモ・ザグレブで10代にして大ブレイクした「クロアチアのメッシ」。その期待から2014年に500万ユーロでバルセロナに引き抜かれた。最初はBチーム登録で、その後トップに昇格するというロードマップが作られた。

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しかしながら物事はその通りに進まなかった。トップチームでは結局コパ・デル・レイで1試合プレーしただけで、2016年にハンブルガーSVへと売却されている。

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