部下に人格否定の暴言 50代の1等陸佐を懲戒処分 伊丹駐屯地

陸上自衛隊伊丹駐屯地=伊丹市緑ケ丘7

 部下隊員を指導する際に人格を否定する発言をするなどしたとして、陸上自衛隊伊丹駐屯地(伊丹市緑ケ丘7)は28日、中部方面総監部の50代の男性1等陸佐を停職5日の懲戒処分にしたと発表した。

 同駐屯地によると、1等陸佐は2022年5~11月ごろ、駐屯地内などで、部下隊員2人を指導する際に暴言を吐き、精神的苦痛を与えた。パワハラの認識はなく「激励、鼓舞するためだった」と話している。元陸上自衛官五ノ井里奈さんの告発や自衛隊内のハラスメント相談件数の増加を受け、同年9月に防衛相指示の下で行われた「特別防衛監察」で発覚した。

 また、1等陸佐は同年9月には駐屯地で部下の女性隊員にセクハラに該当する不適切な発言をして不快にさせた。同年12月には職務中に約2時間、個人の趣味に関することをして職務専念義務違反に該当する行為をした。

 伊丹駐屯地司令の今村武陸将補は「今後このような事案を起こさないよう隊員に対する教育、指導をさらに徹底し、再発防止に万全を期す」とコメントした。同駐屯地が発表した懲戒処分は今年に入って9件目。(中川 恵)

© 株式会社神戸新聞社