6月の記録的大雨で「排水ポンプ」停止による浸水被害 原因調査中の市に対し補償求める声も… 静岡・沼津市

6月の記録的な大雨で静岡・沼津市では「排水ポンプ」が止まったことで浸水被害が拡大しました。市はポンプが止まった原因を調べていますが住民からは“補償を求める声”もあがっています。

28日、狩野川の近くに設置されている「排水ポンプ」では…。

(坂井 太一 記者)

「午前10時です、今、沼津市が排水ポンプの動作確認を行っています、このポンプは先月の大雨の時に止まってしまったということです」

6月、県内は台風2号の影響で記録的な大雨に見舞われ、各地で被害が相次ぎました。沼津市でも「きせがわ病院」のリハビリ施設が浸水…。水は床上1.5メールにも達し、多くのリハビリ機器などが水に浸かりました。復旧には多くの地元の住民が協力し5日後にはリハビリ施設を再開することができました。

(坂井 太一 記者)

「病院のすぐ近くには小さな川が流れているのですが、当時、この川が溢れ水が病院や住宅を襲いました」

浸水被害にあった住宅は少なくとも10軒。そもそも川が溢れ“被害が拡大したわけ”は「排水ポンプ」が停止してしまったからです。川の水は通常、狩野川へと流れますが、大雨で狩野川の水位が一定以上、上がると、せき止められてしまいます。「排水ポンプ」はその時に、水を狩野川へ排出する役目ですが当時、稼働から約30分後に停止したといいます。市は28日、ポンプのメーカーや点検業者らと「ポンプそのものが故障していたのか」を調べるため「動作確認」を行いました。

検証の結果、2つのポンプは正常に作動し「ポンプそのものは故障していなかった」ことが判明。「電気系統」が故障していた可能性があることが分かりました。

(沼津市 建設部河川課 疋田 次克 課長)

「当時どのようにして電気が止まったのか引き続き検証していきます」

市は今後、専門家の意見を聞きながら“停止した原因”を特定していく方針です。一方、住民からは清掃などにかかった費用を「市に補償してほしい」と多くの声があがっています。

(浸水被害にあった人)

「ポンプが出来る前に水が浸かり ました、1m50cmくらい今回はそれよりちょっと上がり ました。でもポンプが出来れば 大丈夫と聞いてました」

(浸水被害にあった人)

「天災というより人災というふうに地域の人たちは認識をしてて」「床下の清掃だけで26万費用がかかった」

沼津市は、補償については「検証結果が出てから判断してきたい」と話しています。

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