メルヘンおやべ源平火牛まつり(富山新聞社後援)は29日、小矢部市石動地区の中心商店街で行われた。平安末期の武将・木曽義仲が用いた戦略「火牛の計」にちなんだレースやパレードが繰り広げられ、大勢の見物客を魅了した。
まつりはおやべ祭り実行委員会が主催した。「義仲・火牛の計レース」は5年ぶりに小学生を対象とした「子どもの部」のみ実施。4人1チームでつくる低学年の部に11チーム、3人1チームの高学年に22チームが出場した。商店街の約50メートル区間にコースが設けられ、わらでできた小型の火牛2頭を並走させて競った。
武者姿の市民が角にたいまつを付けた火牛と練り歩く「源平火牛たいまつパレード」では、武者姿の市民が角にたいまつを付けた火牛と商店街を進んだ。市民劇団「めるへん劇団」の穴倉健治さんが義仲役、おやべメルヘンメイトの東彩佳さん(23)=射水市、会社員=が巴御前役を務め、一行は「エイエイオー」と勝ちどきを上げた。
市商工会女性部は、じゃんけんで全勝すると賞品が獲得できる「源平国盗(くにとり)合戦」を実施。市女性団体連絡協議会のメンバーらがまち流しで踊りを披露した。
●特産メロンPR 北海道・沼田中生徒
小矢部ロータリークラブの青少年交流事業で市内に滞在している北海道沼田町の沼田中2年生8人はまつり会場で同町特産のメロンを販売した。
8人は特設ブースに手作りの広告を掲示し、小矢部市蟹谷中生徒と一緒に来場者に声を掛けた。源平火牛たいまつパレードにも参加した。
同町一帯は、小矢部市新西(旧津沢町)出身の沼田喜三郎(1834~1923年)が明治期に開拓した。両市町はその縁で2001年に姉妹都市提携を結び、隔年で中学生が相互訪問している。
●メルヘンメイトの新任・東さん意欲
市民交流プラザ駐車場で行われた開会式では、市の観光PRやイベントに協力する「おやべメルヘンメイト」の新任式が行われ、東さんが「小矢部の顔」として2年間の任期に臨む意気込みを示した。
市観光協会の村上一宏会長が委嘱状を手渡した。東さんは「小矢部の魅力を発信し、皆さんにエネルギーを届けたい」と抱負を述べた。終了後、源平火牛たいまつパレードに参加した。