マグロの「血合い」と呼ばれる部位を継続して摂取すると血液中の活性酸素除去能力が向上し、未病改善に有効とみられることが30日、神奈川県水産技術センター(三浦市)などの共同研究で分かった。これに注目した同市内のマグロ関連団体は「健康食」としてのマグロの価値を拡大しようと研究会を発足させ、料理や加工品の開発支援を進めることになった。
マグロの腹と背の身の間にある赤黒い部位の血合いは生臭く、通常は削り取っている。しかし、生活習慣病や老化などの要因となる活性酸素の除去能力が高い抗酸化成分「セレノネイン」を多く含んでいる。
これに着目した同センターは、同成分を発見した国立研究開発法人水産研究・教育機構と聖マリアンナ医科大の3者共同でマグロに含まれるセレノネインの未病改善への有効性を検証した。
研究は2021年から22年にかけて実施した。