キオクシアの新製造棟、稼働来年以降へ 半導体の需要減受け

 半導体大手キオクシア(東京)が北上市に建設している県内2棟目の新製造棟の稼働時期が来年以降にずれ込む方向となった。年内の量産開始を見込んでいたが、記憶媒体「3次元フラッシュメモリー」の世界的な需要減を踏まえた。時期は市況に応じて判断する。

 同社広報によると、現時点で第2製造棟の完成、稼働時期は未定。スマートフォンやパソコンに用いるフラッシュメモリーは、新型コロナウイルス禍に伴い旺盛な需要があったが、反動などで北上の第1製造棟と四日市工場(三重県四日市市)で昨年10月から減産している。

 現地子会社キオクシア岩手の神垣哲也常務は29日、北上市内で報道陣の取材に応じ「現在はかなり厳しい状況だが、必ず回復する。市況に応じて第2製造棟を稼働させる」と述べた。

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