地域の防災意識を高めるための方法を考えるワークショップが29日、京都府京丹波町役場で開かれた。近年、自然災害が増加傾向にあることを踏まえ、参加者は災害時の実体験や地域の現状を話し合い、自由な発想でアイデアを出し合った。
京丹波町社会福祉協議会が主催。町の防災企画などに携わる関西大学社会安全学部の近藤誠司教授が進行役を務め、地域住民や同大学の学生ら約30人が参加した。
近藤教授は料理番組や川柳を通じて、楽しみながら防災意識を高められる取り組みを紹介。参加者は参考にしながら、グループごとに日常生活の中で行える工夫を考えた。
普段から避難所の利用が少なく、防災訓練だけでは住民が集まりにくい実態を踏まえ、各グループからは避難所を使って非常食を地域住民で食べるランチ会の開催や、他のイベントや行事と防災訓練の同時実施など、従来とは異なる防災行事案が出された。
参加した女性(75)=同町須知=は「住む地域によって全く違うアイデアが生まれた。まずは自分に何ができるのか考えることが大切だと感じた」と話した。