神町自衛隊、ジブチから帰還 海賊対処やスーダン輸送支援

ジブチでの任務を終え、帰還した隊員を家族らが出迎えた帰国行事=東根市・神町駐屯地

 アフリカ東部のソマリア沖・アデン湾での海賊対処などを担う「第19次派遣海賊対処行動支援隊」の一員として、ソマリアの隣国ジブチに半年間派遣されていた陸上自衛隊第6師団(司令部・東根市神町駐屯地)の隊員ら約80人の帰国行事が30日、同駐屯地で行われた。隊員はスーダンに滞在する邦人の輸送支援なども行い、安全確保に貢献した。

 隊員は今年1月末に出国し、ジブチ国際空港北西地区の拠点で警備や維持管理の任務を担った。現地の最高気温は52度を観測。スーダンの情勢が悪化した4月には、拠点への邦人受け入れ支援に当たるなど過酷な環境下で任務を全うし、28日にジブチを出国した。

 帰国行事では約170人の家族が出迎え、花束を渡したり抱き合ったりして再会を喜んだ。楠見晋一第6師団長は「灼熱(しゃくねつ)の環境の中、任務を立派に完遂した。引き続き、日本の未来のために尽力してほしい」と訓示した。

 警衛隊長の丸山真弥3佐(45)=長井市出身=は「非常にやりがいのある任務だった」とし、「今回の派遣で得た教訓を生かし、それぞれの部隊で任務にまい進したい」と語った。

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