朝鮮人追悼文を小池都知事に要請 「虐殺の歴史に背を向けている」

都職員(左端)に要請書を手渡す宮川泰彦氏ら=31日午後、東京都新宿区

 1923年の関東大震災の際に虐殺された朝鮮人らを悼む式典を9月1日に開く実行委員会は31日、追悼文を送るよう東京都の小池百合子知事に要請した。小池氏は2017年から追悼文送付を取りやめており、対応した都職員は「知事や関係部署に伝え、回答を検討する」と述べた。

 宮川泰彦実行委員長は要請後の記者会見で、小池氏の姿勢を「虐殺の歴史に背を向けているように見える」と指摘。「今年で発生から100年。過去から学び、語り継ぐことが大事だ」として、送付の再開を求めた。

 実行委は日朝協会東京都連合会などで構成。1974年から、墨田区の都立横網町公園で式典を毎年開催している。歴代知事が追悼文を送ってきた。

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