「暑すぎて出控えが」コロナ禍のち“海離れ” 海水浴場大幅増見込めず…気をもむ関係者

静岡県内では、ほとんどの海水浴場で海開きが行われていますが、静岡県下田市では8月1日、柿崎海水浴場が海開きを迎えました。一方、海水浴場をめぐっては連日の猛暑などの理由で海を訪れる人が減り、「海離れ」が進んでいます。

【動画】「暑すぎて出控えが」コロナ禍のち“海離れ” 海水浴場大幅増見込めず…気をもむ関係者

<柴田寛人記者>
「下田市中心街にほど近い柿崎海水浴場です。きょう、海開きを迎えました」

静岡県内で最も遅い海開きを迎えた下田市の柿崎海水浴場。この海水浴場は、2022年、25年ぶりに復活し、9日間だけの開設でしたが、2023年は、8月15日までの15日間に延長されました。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着き、利用客の増加が期待されていました。しかし…。

<海水浴に来た子ども>
Q.去年より人は少ないと感じない?
「感じる。だけど、友達と来る時があるから、少なくても楽しい」

訪れる人は少なく、寂しい海開きとなりました。

<下田市夏期海岸対策協議会柿崎支部 江田邦明さん>
「世間的には暑すぎて、出控えとも聞いていますが、ここはまだ初日ということと、お盆の時期に、地元のホテルのお客様が来られますので、そのあたりがピークになるかと思っています」

静岡県内の海水浴場では2016年以降、海水浴客数の減少傾向が続き、コロナ禍で2021年におよそ46万人に落ち込みました。その後は回復傾向にありますが、今年の大幅な増加は見込めそうにありません。

伊豆半島でも屈指の美しさを誇る白浜大浜海水浴場。この海水浴場も集客に苦戦しています。

<伊豆白浜観光協会 石渡華南枝さん>
「昨年よりも大分減っているような感じがします」

2022年は平日2000~3000人、週末は1万人を超えることもありましたが、2023年は400人しか来ない平日があったということです。週末も6000人程度で客足は伸びていません。

<伊豆白浜観光協会 石渡華南枝さん>
「いろいろ要因はあると思いますが、猛暑が1つ。暑い時に出てこない。今年はコロナ禍が明けたので、みなさんは遠くの方に行かれているのかなという印象もあります」

伊豆白浜観光協会などによりますと最近は熱中症の警戒アラートが続き、外出する人が減っていることに加え、新型コロナの5類移行で首都圏から遠方に行く観光客が増えたことが海水浴客が減っている理由だとしています。書き入れ時となる8月中旬のお盆休みで客足が戻るのか、関係者の心中には期待と不安が入り混じっています。

© 静岡放送株式会社