長崎伝統の卓袱料理 後輩に振る舞う 長崎女子短大で試食会

卓袱料理の一つ、ハトシなどを振る舞う2年生(中央)=長崎市、長崎女子短大

 長崎の食文化を学ぶ「卓袱(しっぽく)料理試食会」が7月28日、長崎市弥生町の長崎女子短大であり、生活創造学科栄養士コースの2年生24人が1年生33人に料理を振る舞った。
 2001年から毎年実施している同短大の講義「長崎食育学」の一環。2年生は調理技術や、もてなしの心を学び、1年生は卓袱料理を味わいながらマナーを身に付けた。
 2年生は前日から下ゆでし味付けをした「豚の角煮」や「大村寿司(ずし)」、「海老の黄金焼き」など11種類を作った。この3年間、新型コロナ禍の影響で、個別に盛り付けていたが、今回は大皿に戻した。
 2年の末田結衣さん(19)は「長崎の伝統料理を作る機会は少なく貴重だった。1年生には大切に受け継いでもらいたい」と思いをつないだ。初めて卓袱料理を味わったという1年の庄司知佳さん(18)は「お店にも引けをとらない味と見た目だった。これから技術はもちろん、小さな気遣いもできるようになりたい」と話した。

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