静清バイパス工事橋げた落下事故 現場付近の交通規制解除で住民から安心する声も…原因究明にはなお時間

静岡市清水区でバイパスの工事中に橋げたが落下し8人が死傷した事故で、2日 現場付近の交通規制が解除されました。住民からは安心する声が聞かれましたが原因の究明には時間がかかりそうです。

(佐野 巧 記者)

「通行規制が解除され下り線の車両通行が再開しました」

7月6日、静岡市清水区の静清バイパスの工事中に起きた橋げたの落下事故では、橋げたの撤去や道路の補修が完了し、2日 午前4時半ごろに交通規制が解除されました。

作業員2人が死亡、6人が重軽傷を負った橋げたの落下事故。工事を発注した静岡国道事務所によりますと、落下した橋げたは長さ63メートル、重さ140トン、事故は橋脚の上で橋げたを移動させる「横取り」と呼ばれる作業中、橋げたを支える「サンドル」という台を外すときに起きたとみられます。

事故をうけて、現場付近は約1か月間片側1車線の対面通行が続き市民生活にも影響が出ていました。

(付近住民)

「(通行止めの影響で)迂回しているため(通行止め周辺の)交通量が以前よりも増えていた」

(付近住民)

「早くやっていただいて助かったが、不自由した中でようやく開通してよかった」「渋滞もひどかったため早く開通してよかった、亡くなった方がいるため本当に気の毒」

慢性的な渋滞の解消を目的に行われている静清バイパスを高架化する工事は、「上り」が2026年春ごろに開通予定ですが、静岡国道事務所によりますと「事故の影響で開通が遅れるかどうかはわからない」ということです。住民からは予定通りの開通を望む声も…。

(付近住民)

「富士方面へ行くにもとても便利。あれができれば下の道が空くと思うのでかなり期待している」

警察は2日も業務上過失致死傷の疑いで見分を行い、落下した橋げたの状況を調べました。一方、静岡国道事務所は8月中に大学教授らでつくる2回目の事故調査委員会を開く予定です。

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