夏を制すものは、ペナントレースを制す。栄光のゴールに向けて大事な試合が続く8月。現在、2位の広島カープは、地元マツダスタジアムで3位のDeNAと対戦しました。
10連勝の後、引き分けをはさみ、3連敗。悪い流れを断ち切りたいカープは、この試合、序盤から野手陣が試合を動かします。
まずは1回、前日の試合で先頭打者ホームランを放った1番の 菊池涼介 が、得意の右打ちで出塁します。その後、フォアボールと内野ゴロで1アウト・3塁・1塁とし、打席には、この日で4番は8試合目となる 上本崇司 。先制のタイムリーヒットでみごと4番の仕事を果たします。
続く2回、またも先頭打者の 小園海斗が、ツーベースで塁に出ます。内野ゴロで3塁まで進み、打席には先発ピッチャーの 森翔平 。相手は前進守備でしたが、ショートゴロの間に小園が判断よくホームに還り、森はプロ初打点。自らのバットで自身を援護します。
その森、投げては、強力DeNA打線を相手にヒットは許すものの、粘りの投球を見せ、5回まで1失点と試合を作ります。森にとってプロ入り後、最長イニングとなった6回には、佐野の1塁線を抜けそうな鋭い当たりを 堂林翔太 が、ファインプレー。結局、森は6回を投げて8安打を許しますが、1失点でまとめ、マウンドをリリーフ陣に託します。
あとは、盤石の鯉の方程式。7回はターリー、8回は 島内颯太郎 が、しっかりとDeNA打線をゼロに抑えます。
1点差のまま迎えた8回ウラ、勝利を確実なものにしたいカープは、2アウトながら満塁のチャンスを作ります。ここで打席には、代打の切り札・松山竜平 。打ち取られた当たりでしたが、懸命に走ってセーフ。松山の珍しいタイムリー内野安打が飛び出します。
その後、小園もタイムリーで続き、この回、カープは2点を追加します。
迎えた最終回、守護神・矢崎拓也 が、6月29日以来の失点を喫したものの、最後は逃げ切ったカープ。連敗を3で止め、再び首位・阪神に1ゲーム差と迫りました。
広島カープ 森翔平 投手
「なんとかと思って投げました。絶対に根負けしないように。いい結果になってよかったです」
広島カープ 上本崇司 選手
「…まあ、こんなこと言ったらアレですけど、ぼくに4番のプレッシャーとか知ったこっちゃないんで、ぼくは、ぼくらしくやろうかなと思っています。…あの、西川龍馬、早く帰ってきてくれ！ 頼む！ がんばります！」
