【台風進路予想】東へ向きを変えて九州の南海上へ その後は西日本から東日本へ接近も 10日先までの気象庁&海外予報のデータは 

ヨーロッパモデルは東日本に接近の可能性も示唆

沖縄地方に大荒れの天気をもたらしている台風6号。非常に強い勢力のまま東シナ海で動きがゆっくりとなっています。5日(金)にかけてあまり大きく位置は変わらないでしょう。

その後、台風は九州の南海上へと進む見込みです。気象庁の進路予想では週末になると東寄りへと進むようになり、週明け7日(月)には強い勢力で九州の南海上へと達する予想です。

アメリカ海軍の進路予想も気象庁の傾向と大きくは変わりません。九州の南海上へと達する傾向はそろっています。

一方で、九州の南海上の達したあとにどう進むのかについては予想が定まっていない状況です。気象庁の進路予想で8日(火)(=5日先)の予報円が大きく拡大しているのは予報のブレ幅が大きいことを反映しています。

そのまま東へと進んで東日本方面へと向かうのか、北寄りに進路を変えて九州や四国方面に向かうのか、いずれの可能性を示す予想結果が出ているからです。そのあたりを海外の予報機関の数値予想結果などを参考にみていきます。

台風の進路予報は「アンサンブル予報」という手法で行っています。数値予報で計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて、進路を確率的に予想するものです。その予想のばらつきが大きいほど予報円が大きくなります。

ヨーロッパ中期予報センターの10日先(240時間先)までのアンサンブル予想結果です。ラインの一つ一つが計算結果です。沖縄付近を通過後、九州の南海上に達するまではラインのバラツキは小さいことがわかります。

その後は西日本から東日本にかけてバラツキが大きくなっています。予報円が大きくなっているのは、こうした進路予想のバラツキが反映されているためです。

アメリカモデルでは九州や東シナ海を北上するデータも

一方、アメリカ海洋大気庁の10日先(240時間先)までの数値予報モデルの結果です。九州の南海上まではわりとそろっていますが、その後はヨーロッパの予想よりもバラツキは大きくなっており、東シナ海から西日本を中心に北上する傾向が出ています。

現時点でハッキリといえることは、台風はこのあと東シナ海で東へと向きを変えて、沖縄から奄美方面へと進んで九州の南海上まで進む可能性が高まっていること、さらにその後については、まだ台風6号の進路予想にバラツキが大きく確定的なことはいえない、ということです。

ただ、来週は沖縄以外でも台風の影響が出てくる可能性があるということは気にしながら、今後も最新の台風情報にご留意ください。

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