「いつでも営業できる」城内実自民静岡県連会長らリニア実験線に試乗 早期の全線開通求める 東海道新幹線は空港新駅より「のぞみ停車の方が現実的」

静岡県内選出の自民党の国会議員が7月24日、リニア中央新幹線の実験線に乗車しました。城内県連会長は「いつでも営業できる」と述べ、静岡工区の問題解決と1日も早い全線開通を求めました。

山梨リニア実験センターで改良型試験車に乗車したのは、自民党静岡県連の会長を務める城内実衆議院議員ら県内選出の国会議員8人です。議員らは、JR東海の職員にリニアの超電導の仕組みやこれまでの経緯などの説明を受けながら、時速500kmの世界を体感しました。

静岡工区をめぐっては、静岡県が大井川の水量が減ることなどを懸念し工事を認めておらず、2027年の開業が困難となっています。

<自民党県連 城内実会長>
「今回わかったことは、いつでも営業できると。JR東海と静岡県に話し合いを進めていただいて、予定されている2027年の品川~名古屋間の営業開始ができるようにしていただければと思っております」

県連の城内会長らは、県内選出の国会議員として、国やJR東海との橋渡し役を担い、県民の不安解消に努めていきたいと述べました。

また、東海道新幹線の新駅を静岡空港に整備する構想が議論されていることについては、JR東海の見解と同じように「難しい」としながらも、「県内にのぞみが停車する方が現実的ではないか」と述べ、JR東海に理解を求めました。

一方、川勝知事はリニア問題について慎重な姿勢を崩しません。

<静岡県 川勝平太知事>
「いまは実現可能性をJR東海と東京電力の間で話しているのではないか。流域のみなさんや県の意見を集約して、実現可能性について態度が決まる」

川勝知事は24日、「全量戻し」の方法として、JR東海が示した大井川の水が減らないために上流部のダムの取水量を抑える「田代ダム案」について、実現の可能性を見極める必要があるとしました。

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