【中国】フォーチュン500社、中国企業は微減[経済]

米経済誌フォーチュンの中国語サイト「財富」は2日、2023年版の世界企業番付「フォーチュン・グローバル500」を発表した。ランクインした中国企業は142社で、国別では最多を維持したものの、前年からは3社減った。うち中国本土と香港の企業は1社減って135社となり、直近15年で初めて減少に転じた。

中国企業の最高位は送電最大手の国家電網で3位。国有石油大手の中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)が5位、中国石油化工(シノペック)が6位にそれぞれランクインした。1位は10年連続で米ウォルマートだった。

今回新たにトップ500社に加わった中国企業は車載電池大手の寧徳時代新能源科技(CATL)、出前サービスの美団など7社。前年から順位を上げた企業は35社、順位を下げた企業は89社で、横ばいは4社だった。

トップ500社の22年度の売上高は8.4%増の計41兆米ドル(約5,897兆円)。一方、世界経済の低迷を背景に純利益は2兆9,000億米ドルと6.5%減った。

中国企業135社の純利益は平均39億米ドルで、500社の平均(58億米ドル)や米国企業の平均(80億米ドル)を大きく下回る水準にとどまった。

フォーチュンの特約アナリスト、王志楽氏は中国企業について、ランクイン数では米国企業(136社)と双璧をなす一方、いまだ利益率の低迷など直面する問題は多いと指摘。世界経済を取り巻く環境が大きく変化する中で「厳しい挑戦を迫られている」との見方を示している。

© 株式会社NNA