植え込みをコンクリ舗装 かほくのビッグモーター イオン敷地、無断の可能性

舗装されたビッグモーターの店舗前=3日、かほく市内

  ●「法的措置も検討」

 中古車販売大手ビッグモーターの「イオンモールかほく店」(かほく市)で、店舗前にあった植え込みがコンクリートで舗装されていたことが3日、分かった。敷地を所有するイオンリテール(千葉市)に無断で舗装した可能性がある。同社はビッグモーター側に経緯を確認した上で、「不正があれば法的措置も検討する」としている。

 店舗は大型商業施設「イオンモールかほく」の敷地内にある。ビッグモーターを巡っては、県外の同社店舗周辺で街路樹が枯死したことが確認されており、一連の報道を受けてイオンの従業員が店舗前を調べたところ、以前は植え込みだった場所がコンクリートで固められていた。舗装された時期は不明という。

 イオンリテールによると、植え込みはイオンモールかほくが開業した2008年10月に整備。イオンが地域住民と取り組む植樹活動の一環で、樹木などを植えた。

 舗装が確認されたのは幅約2メートル、長さ約100メートルの範囲で、周辺住民らによると、3~5年ほど前には樹木が植えられていた。

 近くに住む50代女性は「木や草が生えていたが、だんだんなくなっていった」と振り返り、別の50代女性は「数年前に黒いシートが掛かっていた時期があった。いつの間にかコンクリートになっていた」と話した。

  ●担当者「分からない」

 ビッグモーターのイオンモールかほく店担当者は「本部が調査していると思うが、詳しい経緯は分からない。もともとは植栽だったと思う」と話した。

 イオンリテールの担当者はビッグモーター側に経緯を確認しているとし、「無許可で舗装するといった不正な対応が認められれば、厳格に対応したい」と述べた。

 ビッグモーターは、修理で預かった車に故意に傷を付け、保険金を水増し請求していた不正が発覚。これとは別に、同社の店舗周辺で街路樹や植え込みが不自然に枯れていることも指摘されていた。

 ビッグモーターは7月28日、街路樹の枯死について、清掃活動の際に除草剤で枯れた可能性が高いとしてホームページ上で謝罪し、原状回復に向けた手続きを行うとした。

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