キャンプギアで作れる「納豆の作り方」を伝授!夏休みの自由研究にもぴったり

キャンプギアを活用して納豆を手作りできることをご存じでしょうか?今回は茨城出身の筆者が、実際に作っている納豆の作り方とメリットをお伝えします。試行錯誤の末たどりついた、安くて簡単に作れる、美味しい納豆の作り方を一挙ご紹介します!

納豆は手作りできる!ファミリーキャンパーにオススメな理由とは?

「納豆はスーパーで買って食べるもの」というイメージをお持ちの方は多いと思います。

しかし実は納豆は簡単に手作りできて、自分で作った納豆はとても美味しいのです!

しかも保冷バッグやウォーターボトルなどを活用できるので、キャンパーならお手持ちのキャンプギアを使って、新たに道具をそろえることなく作れる可能性があります。

納豆づくりは子供の食育や夏休みの自由研究にも最適なため、ファミリーキャンパーにはとってもオススメなんです。

茨城県で生まれ育った筆者にとって、納豆はソウルフード。西日本に引っ越した現在でも、毎日欠かさず納豆を食べています。

「美味しい納豆をたくさん食べたい!」という気持ちから、3か月ほど前から納豆づくりを始め、試行錯誤の末、簡単に美味しく作れる方法にたどりつきました。

今回は美味しい納豆の作り方を、余すところなくお伝えしていきます!

納豆をあえて手づくりするメリットとは?

「納豆はスーパーで安く買えるし、わざわざ作る必要はあるのかな?」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでまず、筆者が実際に納豆を手作りするようになって分かった、「納豆づくりのメリット」をご紹介します。

メリット1:市販品では味わえない!手作り納豆ならではの美味しさ

実際に納豆を手作りしてみて驚いたことですが、手作り納豆は市販の納豆とはかなり味が違い、手作りならではの美味しさが味わえます。

筆者はスーパーなどで売っている乾燥大豆を使って納豆を作っていますが、大豆の大きさが市販の納豆よりもかなり大きく、食べ応えがあります。

さらに出来立ての納豆は優しい甘みがあり、子供も大好きな味です。

筆者撮影「左が茹でた大豆、右が市販の納豆。粒の大きさがかなり違います。」

豆の種類をいろいろ試してみたり、豆の固さや柔らかさを好みで調整することもできるので、美味しい納豆をさらに堪能することができるのです。

また市販のタレやカラシが付いていないので、おのずと味付けも色々と工夫するようになり、オリジナル納豆料理が楽しめます。

メリット2:安く大量に納豆を作れる!

納豆は手作りすれば、市販の納豆よりも、より安く大量に作ることができます。

一般的な市販納豆は、40g×3個パック(合計120g)が120円程度で販売されています。だいたい「納豆1gあたり1円」ほどです。

いっぽう手作りする場合、乾燥大豆は商品によって容量や価格が異なります。

スーパーで購入できる一般的な乾燥大豆は、だいたい300gで300円程度で、乾燥大豆は水煮にすることで重さが約2.5倍となります。

そのため出来上がりは「納豆1gあたり0.4円」と市販よりも倍以上オトクになります。

なお筆者はドラッグストアで発見した、300g150円程度の安価な乾燥大豆(北海道産)で納豆を作ってみましたが、十分美味しかったです。

この場合750gの納豆がわずか150円で作れることになり、「1gあたり0.2円」と非常に安価になりました。

メリット3:ゴミを減らせる!

筆者が納豆づくりに踏み切った最大の理由が「ゴミが減らせる」ことです。

筆者だけでも1日3パックほど食べるうえ、夫や子供2人も納豆が大好きなので、1日10パックほど消費することも。

納豆の包装パックのゴミがかなりの量になってしまうので、なんとかゴミを減らせないかと考えて思いついたのが、いっそ納豆を手作りしてしまうことでした。

これが大正解で、手作りすれば、出るゴミは乾燥大豆のパッケージくらいなので、大幅にゴミを減らすことができました。

また買出しの際にも納豆のパックがかさばっていたのですが、乾燥大豆を買うようになって買出しの量も減り、ラクになりました。

このように、納豆づくりはエコにもつながります

メリット4:非常時&海外在住時に役立つ

筆者撮影「手作りの醤油麹と、ベランダ栽培の大葉を添えた手作り納豆」

2011年の東日本大震災が発生した際、筆者は東京都内在住でしたが、しばらくの間納豆がお店で売っていなかったり、「おひとり様1パックまで」などの限定販売となっていました。

納豆そのものよりも、納豆のプラスチックパッケージの供給が不足していると店頭で説明がありました。

毎日食べることができなくなって初めて、栄養も豊富な納豆のありがたみを、改めて実感しました。

もし当時納豆づくりをすでにマスターしていれば、常備しておいた乾燥大豆を使って、家で納豆をたくさん作って食べることができたと思います。周りの人におすそ分けもできたかもしれません。

今後も起こりうる非常時に備える意味でも、納豆づくりができるようになっておくと安心ではないでしょうか。

さらに海外では、納豆は日本よりも高価で入手も困難になります。必要に迫られて納豆を手作りしている海外在住の日本人の方も少なくないようです。

筆者も1年間アメリカのカリフォルニア州に留学していたことがあるのですが、納豆は高価なうえ納得いく味ではなかったので、1度しか食べませんでした。

今後海外に住む予定がある方は特に、納豆の作り方をマスターしておくとよいかもしれませんね。

【納豆の作り方】意外と簡単!キャンプギアが活躍

それではここから、実際に納豆の作り方をご紹介します!

STEP1:豆を茹でる(市販の大豆水煮なら省略可)

納豆を作るにはまず、茹でた大豆を用意する必要があります。その方法は主に3つ。

  • 普通の鍋でコトコト煮る
  • 圧力鍋で煮る
  • 市販の大豆の水煮を買う

最も手軽なのは市販の大豆水煮を買うこと。スーパーでも簡単に手に入るので、まずは試してみたいという方にはオススメです。

いっぽう最もオーソドックスなのは、乾燥大豆を買ってきて、鍋で煮る方法です。

普通の鍋ではかなり時間をかけて茹でる必要があるので、圧力鍋があると便利です。

大豆を茹でる場合は、まず最初に大豆を水に漬けて、水を吸わせます。

筆者撮影「大豆を水に漬けて戻します」

漬ける時間は商品によって異なるので、パッケージの説明を確認しましょう。

筆者撮影「この商品の場合、一晩(8時間以上)水に漬けるよう記載されています」

大豆は水を吸うと大きく膨らむので、大豆の4倍程度の水に漬けましょう。

筆者撮影「水を吸って膨らんだ大豆」

水を吸って膨らんだ大豆を、茹でていきます。

筆者が愛用しているフィスラーの圧力鍋の場合、15分ほどで煮豆が完成します。

筆者撮影「フィスラーの圧力鍋で大豆を茹でます」

指でつぶせるくらいの柔らかさになればOK。

筆者撮影「指でつぶせるくらいの柔らかさが目安」

大豆のゆで汁はほんのりと甘く栄養も豊富なので、捨てずにみそ汁やスープなどに活用すると美味しいです。

筆者撮影「大豆を茹でた煮汁も、スープなどに活用できます」

STEP2:市販の納豆と混ぜる

筆者撮影「茹でた大豆に市販の納豆を混ぜます」

豆が茹であがったら、ざっとお湯を切り、温かいうちに市販の納豆と混ぜます

(目安)

  • 250gの乾燥大豆を茹でて625gの重さになった大豆に、市販の納豆1パックを混ぜる

水煮を使う方は、大豆をレンジなどで温めておきましょう。

大豆が煮汁をまとっているので、煮汁に納豆のネバネバを混ぜ込んで、全体に納豆菌を行き渡らせるイメージで混ぜていきます。

筆者撮影「大豆に納豆のネバネバをまとわせます」

なお市販の納豆ではなく、粉末納豆菌を混ぜて作ることもできます。より本格的に試してみたい方にオススメです。

STEP3:40℃で24時間保温する

筆者撮影「大豆が重なりすぎないよう、大豆を小分けにします」

ここからがいよいよ納豆づくりの本番です。

納豆と混ぜた大豆を、24時間程度、40℃くらいで保温します。

大豆が発酵して納豆になるためには

  • 酸素が多い状態
  • 適温は40℃
  • 湿度80%以上

という条件が必要です。

「どうやって40℃くらいで24時間保温するか?」筆者にとって、これが最大の難問でした。

インターネット上でさまざまな情報を見ては右往左往し、試行錯誤し、たくさんの失敗を重ねました。

【筆者の失敗例】

  • 電気毛布でくるむ:電気毛布がしっとりと濡れ、納豆臭くなりました。
  • 炊飯器の保温機能を使う:温度が高すぎたようで、茶色くローストされてしまいました。

そして最終的に行き着いた方法がこちらです。

  • 保冷バッグ(またはソフトクーラー)に、お湯を入れたプラスチック水筒と一緒に大豆を入れる。
  • 納豆が呼吸をできるよう、フキンなどをふんわりかけてソフトクーラーを閉めておく。
  • 水筒のお湯は冷めないよう2~3回交換する。

普段はキャンプで使っているサーモスのソフトクーラーの中に、大豆と一緒に、お湯を入れた1Lのスクイズボトルを入れて温めます。

筆者撮影

水筒に入れるお湯の温度や、水筒の容量に応じて、交換する回数は調整するとよいと思います。

筆者のスクイズボトルは耐熱温度が70℃なので、70℃くらいのお湯を入れて、2回交換しています。

【例】

  • お昼に納豆を仕込み、保温しておく
  • 夜寝る前と翌日の朝起きた時にお湯を取り換え、お昼まで保温する

※保温中は納豆の匂いが発生するため、車で持ち運ぶ場合やキャンプで作る際などはご注意ください。

お湯を取り換え忘れてしまったこともあるのですが、保冷バッグの中が、モワ~っと蒸し暑い感じになっていれば、最終的に成功したので、ある程度アバウトでも大丈夫だと思います。

筆者撮影「このスクイズボトルの耐熱温度は70℃」

いずれもキャンプで愛用しているアイテムなので、キャンプギアをフル活用し、新たに道具を買い足すことなく納豆づくりができました。

納豆の保温中は匂いがあるので、クーラーボックスを使いたくない方は100円ショップで売っている大きめの保冷バッグでも大丈夫です。

なお温度の調整が面倒な場合は、ヨーグルトメーカーを使えば、ボタンひとつで保温をお任せすることができます。

ただし非常時には電気が使えない可能性があるので、筆者は電気を使わない納豆づくりを続けています。

STEP4:冷蔵庫で休ませる

筆者撮影「出来上がった納豆は、うっすら白い膜が張っています」

煮た後の大豆の表面はツルンとしていますが、納豆になるとうっすら白い膜が張ったマットな質感になっています。

お箸で混ぜてみて、納豆らしい粘りがでれば成功です!ここまでくれば、もう安心。

半日ほど冷蔵庫で休ませれば、美味しい納豆の出来上がりです。

キャンプなど、冷蔵庫が使えない状況の場合は、保冷剤を入れたクーラーボックスや保冷バッグで保冷するのがオススメです。

納豆づくりは「夏休みの自由研究」にもオススメ!手作りキットを活用するのもアリ

納豆づくりは、子供の夏休みの自由研究にもピッタリ。

納豆は納豆菌のはたらきを利用した発酵食品であり、実際に作ってみることで「発酵」の仕組みを勉強することができます。

大豆の代わりに枝豆やあずきなど、色々な種類で納豆づくりを試してみても楽しいでしょう。

自宅で「わら納豆」を簡単に作れるキットもあるので、活用してみても良いですね。

キャンプギアを活用して手作り納豆にチャレンジ!作る過程も子どもと楽しめる

筆者が実際に作っている、手作り納豆の作り方をご紹介しました。

「家にあるキャンプギアでできそう」「夏休みの自由研究に作ってみよう」と思われたら、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

納豆は電気を使わずに作れるので、キャンプ場で作ることもできそうです。筆者は次回は、キャンプサイトでの納豆づくりにチャレンジしてみる予定です。

みなさんもぜひ、自分だけの美味しいオリジナル納豆を作って楽しんでみてくださいね!

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