【大分】大分市明野高尾の大分高書道部(26人)が「第28回全日本高校・大学生書道展」の高校の部で最優秀校(団体1位)に輝いた。個人では河野凪紗(なぎさ)部長(17)=3年=が調和体、大野可愛(かえ)さん(17)=同=がかなで最高賞の大賞を初受賞。書道展賞など入賞者が多く、総合で2年連続の栄冠を手にした。
結束力が持ち味だ。2、3年生計16人は、1年生の入学を控えた今春、主体的にミーティングを開いた。同書道展と、書の甲子園と呼ばれる「国際高校生選抜書展」(9月応募)との2冠を目標に設定。「そのためにはどうすべきか。3年はリーダーとしての意識を持とう」と意思統一したという。
全日本書道展には全国から8807点(うち高校5693点)が出品された。7月26日に審査結果が発表され、大分高は個人で大賞に2人2作品、大賞に次ぐ書道展賞に7人10作品、優秀賞に16人23作品が入った。大分高として初めて、2年連続の最優秀校となった。
個人で大賞の河野部長は「書道とは私にとって生き甲斐だ」から始まる書の文章を自分で考えた。3月から練習を重ね、強い信念を筆にのせた。「高校生活最後に『決めてやろう』と思った。審査員の心に届き、うれしい」と喜ぶ。
大野さんは万葉集をかなで書いた。日頃は漢字が主体のため、うまく書けずに悔し泣きした日もあったという。「専門的な指導をしてくれた前田エリ子先生(顧問)のおかげ。持てる力を全て出せた」と感謝する。
入賞作品は23~27日、神戸市の「原田の森ギャラリー」で展示され、27日に授賞式がある。
松下航(わたる)教諭(30)ら顧問4人は「生徒の意識が高く、一丸となって頑張った成果」「生徒の熱量が練習量に反映し、思いが通じた」とたたえた。