今夏の甲子園大会でベンチ入りできる登録選手が20年ぶりに増員され、18人から20人となる。障害予防や暑さ対策、「1週間500球以内」の投球数制限に配慮したもので、憧れの球場を経験できる球児が増える。
登録は1928年夏から14人以内に制限され、78年夏に15人に。その後、複数投手制の推進もあり16人、18人と増えていった。
昨夏まで地方大会の多くは登録20人で、代表校は18人に絞らなくてはいけなかった。部長や監督にはつらい選考で、漏れた選手の落胆は大きい。花巻東の佐々木洋監督は「削ることほど苦しいことはない。戦力や教育的なことを考えると本当に難しい」と話す。
日本高野連の元事務局長、田名部和裕さんはかつて大会前、出場校の各部長に「生徒たちは大化けしますよ。その姿を間近で見られることは教師冥利に尽きる瞬間だと思う」と伝えてきた。
優勝した昨夏、初戦でベンチ全員を起用した仙台育英の須江航監督は「非常にありがたい。守備のスペシャリストと代打が1枚増えた。積極的な交代ができる」と、連覇を思い描いた。