国宝姫路城、乾小天守など非公開6棟を「夏の特別公開」 ナイトツアーも予定 来年2月には西小天守を初公開

今月から公開される乾小天守(奥)。手前は今冬に初公開される西小天守=姫路市本町

 世界文化遺産・国宝姫路城(兵庫県姫路市本町)で11日から、乾小天守や東小天守、折廻り櫓など普段非公開の6棟が見学できる「夏の特別公開」が始まる。来年2月には三重小天守の一つ、西小天守も初公開される予定で、本年度は大天守を含めた連立式天守の全てを見られる1年となる。

 JRグループや兵庫県が実施する観光事業「兵庫デスティネーションキャンペーン」の一環。他に両小天守に接するイ、ロ、ハの三つの渡櫓も公開し、国重要文化財の折廻り櫓は2018年以来、他は国宝で昨年に続く公開となる。

 4日には関係者向けの内覧会があった。乾小天守の最上階5階は「大天守に次いで見晴らしが良い」とされ、窓から大手前通りなどが見通せる。

 折廻り櫓は2階建てで、昨年度に改修を終えたばかり。2階の部屋は居室を思わせる半面、格子窓には外を監視する仕掛けが備えられており、窓下には鉄砲を放つ穴「狭間」もある。

 9月24日まで。午前9時~午後5時。入城料(一般千円、小中高生300円)に加え一般500円、小中高生200円が必要。城管理事務所TEL079.285.1146

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 「姫路城プレミアムナイトツアー」の販売が7日に始まる。普段は非公開のエリアなど暗い城内を専門家のガイドで回り、夜間ならではの体験ができる。

 ツアーは9月15~18日にあり、研究者や学芸員が案内する。参加者は午後5時半に城に集合し、約2時間半かけて巡る。城前の迎賓館で専門家と語り合う「お城談義」も予定している。

 各日先着10人で小学生以上が対象。1人5万円(高校生以下2万5千円)。姫路観光コンベンションビューロー(TEL079.222.2285、平日のみ)のホームページから申し込む。(上杉順子、森下陽介)

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