拿捕対策、商船に武装米兵 ホルムズ海峡でイランに対抗

ペルシャ湾で訓練を行うイラン革命防衛隊のスピードボート(SEPAHNEWS提供・AP=共同)

 【ワシントン共同】原油輸送の大動脈であるホルムズ海峡で商船の拿捕を続けるイランへの対抗策として、米軍は民間船舶を警備するため武装した兵士を乗り組ませる計画の実現を目指している。AP通信が5日までに報じた。1980年代のイラン・イラク戦争でも取らなかった前代未聞の措置。抑止力強化を狙うが、イランとの緊張を高めるリスクもある。

 ホルムズ海峡は、中東の主な産油国が面するペルシャ湾の出入り口にあり、狭い水路を多くの船舶が行き交う。日本が輸入する原油の約8割が通過するとされ、海峡の安定はエネルギー安全保障上の喫緊の課題となっている。

© 一般社団法人共同通信社