東北中央道延伸効果、国道13号の渋滞緩和 4月、前年比、交通量38%減も

 東北中央自動車道のミッシングリンク(未接続区間)解消によって、並走する国道13号の渋滞が緩和されつつある。県渋滞対策推進協議会によると、開通前に比べ、国道13号の交通量が38%減少した地点もあった。主要渋滞箇所にも改善が見られ、観光や物流関係者は歓迎している。

 東北中央道は昨年秋、東根北―村山本飯田両IC(インターチェンジ)間、泉田道路(新庄鮭川―新庄真室川両IC間)が相次いで開通し、首都圏と最上地方が直結した。同協議会は東北中央道と国道13号の交通量について、開通前の昨年4月と開通後の今年4月を比較した。

 東北中央道は東根―東根北両IC間(無料区間)は3.4倍に増加し、有料区間でも1.1~1.6倍に伸びた。国道13号と合わせた全体の交通量も増加している。

 一方、国道13号は減少した。東北中央道との並走区間の断面交通量は村山―村山名取両IC間で38%減、泉田道路で23%減となった。

 国道13号の主要渋滞箇所にも変化が出ている。東根市の蟹沢交差点では渋滞時間が短縮した。冬季の主要渋滞箇所とされている新庄市内の交差点4カ所では、速度低下率が改善している。

 県観光物産協会は「観光は個人でも団体でも時間やスケジュールが大切。渋滞緩和に大きく期待している」とする。同協議会はモニタリングを継続した上で、年度内に開く会合で主要渋滞箇所の指定解除について検討する。

© 株式会社山形新聞社